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2025年10月の記事一覧

【1年生】道徳「はしのうえのおおかみ」

 「みんな、親切ってしたことありますか。」という質問から、授業を始めました。しかし。子どもたちの反応は鈍く、「親切」とは何か、よく分かっていないことがうかがえました。その中で、「ブランコをゆずってあげたよ。がまんして。」という答えが返ってきました。がまんして。これが、この授業のキーワードになるな、と考え、授業を進めていくことにしました。

 はじめに、橋の上の一本橋で小さな動物たちを追い返して、「えへん、へん。」と言っているおおかみの気持ちを話し合いました。「意地悪だね。」「楽しんでいるね。」と、おおかみの気持ちを想像することができました。
 次に、くまが来て、「どうぞどうぞ」と譲ったおおかみ。でも、くまは、こうすればいいと、おおかみを抱き上げて反対側にやさしく下ろしてくれます。その時のおおかみはの気持ちを考えました。「うさぎさんたちごめんね、くまさんありがとう。」「くまさんみたいに、やさしくしよう。」「自分もやろう。」など、反省したり、くまさんのやさしさに自分もそうしたいと思ったりするのではないか、ということに気付くことができました。
 さらに、おおかみがくまさんに橋を先に渡るよう譲ったことは、「本当の」親切なのか問いかけると、「ちがう、くまが自分より大きくて怖いからそうしたんだ。」という意見が多く聞かれました。そこで、「じゃあ、親切は、心も大切なのかな?」と返すと、「そうだね。」「そうだよ。」と子どもたち。
 その後、おおかみは、うさぎに対し、くまさんと同じく親切にすることができます。子どもたちは、その時のおおかみはうれしかった、またやりたいと思っている、と想像することができました。自分たちも、親切にされたとき、親切にしたときのうれしい気持ちを思い出すことができました。そして、これからは自分も親切にしたいな、と考えることもできました。
 そこで、最後に、「でも、その親切って、がまんしてやるの?」と、問いかけてみました。すると、「ううん、そうじゃない。」と返ってきました。そこで、「おおかみさんと同じで、自分がやりたいから、やさしくしたいからするのかな?」と問うと、「そうだよ。」と元気に答えてくれました。

 この授業をきっかけに、親切の実践化が図れるように励まし、支援していきたいと思います。