教育研究所ニュース

教育研究所ニュース

教育研究所 研究所員研修会⑤

2月8日(木)、第5回研究所員研修会を開催しました。

研修に先立ち、松本 敏 研究所長よりご挨拶いただきました。

浅草の浅草寺に掲げられている扁額に彫り込まれた「施無畏(せむい)」という言葉について触れながら、学校が子どもたちにとって安心してのびのびできる場所であることの大切さについてのお話がありました。

 

部会研修では、各部会の研究テーマについてそれぞれが実践したことを持ち寄り、今年度の成果と課題について協議しました。

 

各部会の成果と課題について代表者が発表し、全体で共有しました。

 

~振り返り、感想~

【授業づくり部会】

今日も、たくさんのお話を聞き、話し、楽しく勉強させていただきました。部会では、改めて「課題」の工夫、与え方の重要性を感じました。また、課題に向かう雰囲気づくり、児童生徒の気持ちづくりは、日ごろの学級経営がとても大切であることに気づき、学級づくり部会と連携して研究していけそうなので、とても楽しみです。松本先生のお話にあった、授業の安心感とワクワクは、何気なくやっているかもしれないけど、それができていない授業やクラスもあると反省しました。どの部会からも出ていた安心感は、授業だけでなく、学級経営だけでなく、自分の日ごろの生徒たちとのかかわりも大きいと思うので、まずは生徒との関係づくりを見直したいと思いました。

 

【学びに向かう学級づくり部会】

 今年度の研究を振り返りながら、話し合いを進めました。学級目標を軸に研究を進めてきましたが、安心感につながるのは、学級目標を決定したり振り返ったりする中で自己決定をする場を積み重ねていくことが大きいのではないかという話になりました。来年度は、学級目標の設定方法も含めて、自己決定の場をどのように設定していけるかに軸を置いていくという話になったので、意識していきたいと思います。

 

【児童生徒指導部会】

今年度の研究では、SC、SSWの活用について各校の事例を集めたことで、うまくいった事例とうまくいかなかった事例の共通点などを見出すことができました。また、私自身も含めた教職員のSCやSSWに対する知識や理解がまだまだ追いついていないことが分かり、今後の課題として考えていきたいと思います。担任によって、子どもや保護者への対応が変わらないようにするためにはどうしたらよいか考えていきたいです。

 

【特別支援教育部会】

校種を越えて先生方と話をしたことで新たな気付きがあったり、真似してみたいことや挑戦してみたいことが増えたり、自分の実践を反省したりするとてもよい機会でした。特別支援教育部会ということで研究に携わらせていただき、強く感じたことは、どの子どもも学びたいという気持ちがあり、どの子どもも可能性を秘めているということです。特別な支援を必要とする子どもたちへの支援がクラス全体にも有効であることも感じました。今年度の学びを来年度以降の実践へとつなげていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

かかわりパワーアップセミナー第5回

2月2日(金)かかわりパワーアップセミナー第5回を実施しました。

 今回は、「発達に困難さのある子どもへのかかわりについて考えよう」というテーマで、髙橋靖英臨床心理士が愛着障害やゲーム症(障害)を抱える子どもの支援の方法について講話を行い、その後グループで話し合いました。発達障害との関係や、保護者支援についての話もあり、教員として子どもたちのために何ができるかを考える機会となりました。

 

〈参加された先生方からの振り返り〉

・愛着障害について、担任がキーパーソンになれるとは思っていませんでした。ゲーム症については、保護者にも広めていきたいと思いました。

・WISCを児童支援のツールとしてどのように活用すればいいのか、勉強になりました。出来ているところを生かすという意識で、来年度の支援方法を探っていきたいです。

・発達に困難さがある子どもの特性だけでなく、具体的な関わり方についても話があったため、自分だったらどのようにするかを考えながら話を聞くことができました。

・講話では、学校でも話題になっている愛着障害について、担任としての関わり、学年・学校全体での関わりについて話があり、とても参考になりました。子どもたちにとって学校が居心地のよい場所になるよう、受容的・共感的姿勢で温かく対応していきたいと思います。

 

 

第4回 授業づくりラウンドテーブル

11月9日(木)に第4回「授業づくりラウンドテーブル」が開催されました。

今回は8名の先生方にご参加いただき、熱い議論を交わしていただきました。

 第4回のラウンドテーブルでは、算数、国語、社会、理科、体育と多くの教科を持ち寄ってのお話が繰り広げられていました。

また、指導案や教科書だけでなく、自作の教材や、実際の授業の板書を持参してくださった先生もいました。

ちょうど、同じ研修を受講している先生同士が「授業の中でどうICT活用をするか」という共通のテーマで盛り上がる場面もありました。

 

次回の第5回授業づくりラウンドテーブルは2月6日(火)です。

いよいよ、今年度最後の授業づくりラウンドテーブルとなります。

年齢も立場も校種も越えて、授業の悩み、疑問、アイデアをお話しできる充実した時間です。飛び入りの参加も大歓迎です。ぜひお越しください。

<参加された先生方より>

・理科や社会、体育の授業の検討をすることができ、大変有意義でした。特に、社会は、小学校の段階では人物を中心に展開をつくる、ということが学べたのでよかったです。いつも悩んでいたので、すっきりしました。

・算数の系統性の大切さを実感しました。2年生のかけ算の4の段までのインプットを生かして、6の段以降の問題づくりでアウトプットしていくことで、3年生の学習につながっていくことがわかりました。国語でも単元の中で、インプット→アウトプットの流れになっていることが多いため、他教科でもその流れを大切にし、次の学年に繋げたいと思いました。

第3回 授業づくりラウンドテーブル

 

9月14日(木)の第3回「授業づくりラウンドテーブル」が開催されました。

今回も、先生方それぞれが教材を持ち寄って話していただきました。

 

特に、小学校と中学校の先生が交流することで、たくさんの気付きが生まれた研修会になっていました。小学校の先生の丁寧な支援やスモールステップでの学習の積み重ねや、中学校での学習に小学校の学びがどうつながっていくのかということが見えてくることで、また授業改善につながりそうな発想や意見がたくさん出てきていました。

なにより第3回となると、先生方も顔見知りとなりどのグループからも熱い議論の声が聞こえてきたのが印象的でした。

 

次回の第4回授業づくりラウンドテーブルは11月9日(木)です。

今年度の授業づくりラウンドテーブルも残すところあと2回となります。

学校を超えて、授業についてたくさんの先生とお話しできる機会ですので、ぜひご活用ください。先生方のご参加をお待ちしております。

 

 

 
<参加された先生方より>

・小学校から中学校の学習内容のつながりがいかに大切かを改めて感じた。小学校の内容も知った上で授業を作ることが必要だと感じた。

・主に国語科を中心に縦のつながりを意識した指導の大切さ、カリキュラムマネジメントの良さや取り組みの難しい点について話し合うことができました。小学校、中学校で指導している内容の縦のつながりを意識することで、本当に必要な指導内容や身に付けさせたい力が明確になると思いました。

・今回は小学校・中学校の国語についてたくさん話し合いました。中学校の国語の教科書を見ることで小学校からの繋がりをより意識できたと思います。

 

教育研究所 研究所員研修会④

11月6日(月)、第4回研究所員研修会を開催しました。

研修に先立ち、松本 敏 研究所長よりご挨拶いただきました。

最近参観された授業に触れながら、教科横断的に学ぶことの有用性についてお話いただきました。また、校内の他の教員を巻き込んで研究することが中堅の教員には求められており、そのことが同僚性にもつながっていくのではというお話もありました。

 

 部会研修では、各部会の研究テーマについて、それぞれが実践したことを持ち寄り、協議しました。

    

 

 部会相互の情報交換も行い、それぞれの部会に持ち帰って協議しました。

  

 

~振り返り、感想~

 【授業づくり部会】

「それを学ぶことの必然性」についての話題が出ました。授業者が本時で身に付けさせたい力(ゴール)を明確にもっていないと、必然性のある課題の設定はできないと思うので、そのあたりの整理が必要かなと感じました。部会での教材研究(関数について)の協議は非常に興味深く、大変勉強になりました。子どもたちの素朴な疑問を教師がキャッチして、問い返したり再考させたりすることも学びを広げるきっかけになると思います。限られた時間の中で、どこでそれを仕掛けるのか、教材研究と子どもたちとのリレーションづくりを日々積み重ねていくことに尽きるのかなと自分自身を振り返る機会になりました。

 

【学びに向かう学級づくり部会】

「安心感」、「自己決定」ということに向かってくためにどうすべきかを考えました。年度始めの学級目標決定から年度終わりの振り返りまでのPDCAサイクルになっていくことが大切ではないかという仮説を立てました。各行事などで行っていけば、短いスパンでサイクルを回すこともできそうなので、実践してみようと思います。

 

【児童生徒指導部会】

SSWにつないだ事例を共有したことで、外部の専門機関につなぐことの有用性を再確認できました。しかし、SSWにつなぐ時には、すでに非行、虐待、引きこもり(不登校)など、事態がかなり悪くなってからが多いように感じます。もっと早くつないで未然に防ぎたいという願いがあります。保護者の困り感を引き出すよう様々なアプローチを共有していきたいです。

 

【特別支援教育部会】

安心して学びに向かえる授業づくりとして、思考ツールの活用、ICTの活用など、可視化することや興味をもたせること、さらに、安心して発言できる環境づくりの大切さを改めて実感しました。また、他のグループとの情報交換でも、学びあえる集団のためには「安心感」が大切であることを再確認できました。

ICT活用ワンポイントレッスン③

9月19日(火)に、今年度最後のICT活用ワンポイントレッスンを行いました。

今回はオンライン授業の接続体験です。

Microsoft Teamsを使って、

①タブレットのみでの接続

②モニターを使った接続

③プロジェクターを使った接続

によるオンライン接続体験を行いました。

各学校において、気軽にオンライン授業にチャレンジしていただきたいです。

 

 

【参加された先生方からの声】

・いろいろな機器を使用することができ、授業をするための引き出しが増えたことと、機器の準備を自身で行えそうだという自信をもつことができました。

・実際に会議の立ち上げから体験することができ、とても勉強になりました。やるまでは難しそう…でしたが、グループで協力してやってみるとだんだんとやり方がわかってきてよかったです。

・外部講師の方と繋がるときには、今日学んだプロジェクターやテレビを使った方法が良いことが分かりました。集音マイクや広角カメラを初めて使い、便利さに驚きました。特に広角カメラは、教室の広い範囲が映って、様子が分かりやすいので、勤務校でもあったら嬉しいと思いました。

教育研究所 研究所員研修会③

9月19日(火)、第3回研究所員研修会を開催しました。

研修に先立ち、研究所長よりご挨拶いただきました。

夏休みに行われた「かかわりパワーアップセミナー」での、フリースクール等の方々のお話が紹介され、

不登校について教員ではない視点で考えることの必要性についてお話いただきました。

 

<写真>

  

 

 

部会研修では、各部会の研究テーマについて、それぞれが実践したことを持ち寄り、

協議しました。

 

<写真>

 

 
~振り返り、感想~

【授業づくり部会】

今日は、研究のための授業者として、実施する授業の内容を話す機会をいただきました。いろいろと話し合う中で松本所長に学習したいと思わせるストーリーが必要という助言をいただき、はっとさせられました。低学年担任の時では、当たり前のようにやっていることだったので、児童の実態に合わせた教材研究の大切さを改めて感じさせられました。次回までに考えてみます。

 

【学びに向かう学級づくり部会】

 先生方の日々の実践を共有することができ、有意義な話し合いができました。また、松本所長の「いかに教員の目線から離れられるか」という視点が、今後の部会の重要なものになると感じました。次回までに自分自身でも考えを深めたり、授業実践したりしたいです。

 

【児童生徒指導部会】

本日は少人数でしたが、SSWやSCの活用などとても勉強になりました。若手の困り感、SSW等のファーストアクションなどアプローチの仕方もいろいろと話題になり、有意義な時間でした。ありがとうございました。明日からまた頑張れそうです。

 

【特別支援教育部会】

授業者の先生や教科が決定し、具体的に話を進めていく中で感じたことは、教科も校種も超えてつながっていることが多いということです。つながりが見えてくると想像が膨らみ、アイディアも生まれ、もっと知りたい、話したいと思うことができました。そのわくわくを子どもたちが感じることができたらと思いました。そのためにも、日々の授業や学級経営の中で意図的に指導や支援をしたり、自信をもたせたりしていくことが大切だと感じました。

 

かかわりパワーアップセミナー第3回

 7月25日(火)、かかわりパワーアップセミナー第3回を実施しました。今回は、「子どもの居場所づくりについて考えよう」というテーマで、日頃から不登校の子どもや保護者と関わっているフリースクール等民間団体の方々にご協力いただきました。非常に多くの先生方にご参加いただき、不登校の子どもや保護者への関わり方について考える、貴重な機会となりました。

   

〈参加された先生方からの振り返り〉

・各団体の皆さんから、ご自身のお子さんの不登校とどのように向き合い、どのように消化し、どのように乗り越えてきたのか、そのお話を伺える機会に恵まれたのは、大変貴重でした。それらの話を受けて、これからの学校はどうするべきか、教員は何に重きを置くべきか考えさせられるヒントを数多くいただきました。

・担任する児童の今だけを見るのではなく、長期的な視点をもって関わることや児童自身の興味「やってみたいこと・やりたいこと」を受け入れ、教師と保護者で協力しながらそれを支援することが適切な寄り添い方だと感じました。

・子どもが笑顔でいてくれることが私の一番の願いです。そのためにできることを、これからも多くの方々に助けていただきながら、考えていきたいと思います。

・民間団体等の方々のお話をお聞きして、気持ちや思いは様々であると「わかっているつもり」になっていたことに改めて気付かされました。子ども本人や保護者の方々の思いを大切にし、その上で、一緒に考えていきたいです。

・お子さんの不登校を経験した保護者の方のお話を、直接的に、これ程多くの方々から伺うことが今までなかったので、本当に貴重な時間でした。そして、できるだけ多くの教員が、今回のようなお話を直接聴く研修を受講できると、指導観や対応が変わるのではと思いました。

第2回 授業づくりラウンドテーブル

6月15日(木)の第2回「授業づくりラウンドテーブル」では、先生方がそれぞれに持ち寄った教材や指導案をもとに、自由に意見を交わしていただきました。

 

今回は特に、小学校と中学校の学習のつながり(系統性)であったり、国語と理科、生活科と社会科や理科といった教科を越えた学びのつながり(教科横断)の話題が複数のグループから聞こえてきました。

また、タブレット端末の活用が進んでいる中で、違う学校の児童と交流することで学習を深めるといった話題も上がっていました。

 

次回の第3回授業づくりラウンドテーブルは9月14日(木)です。

飛び込みの参加も大歓迎です。授業で悩んでいること、今度やってみたい授業についてなどなど、先生方とお話できる機会です。ちょっと参加してみようかなという先生、ぜひ学校教育課にお電話ください。

 

 

<参加された先生方より>

・授業を持ち寄っての話合いが本格的に始まり、学校種、学年関係なく授業について相談できたのはすごく楽しいなと思いました。また、先生方の取り組みを聞いて参考になることも多く、経験も立場も違う先生方との協議はとても勉強になります。

・日頃の教材研究において頭を悩ませている点について意見やアドバイスを頂き、教材を多面的・多角的に捉えることの重要性が分かりました。今後もより良い授業づくりのために努力したいです。

・2回目ということで、打ち解けた雰囲気で参加することができた。他の先生方のお話を聞いていると、自然と自分の授業の困り感の改善に結びつくことが多く、とても有意義な時間であると感じました。

教育研究所 研究所員研修会②

6月27日(火)、第2回研究所員研修会を開催しました。

研修に先立ち、研究所長よりご挨拶いただきました。

先日ご覧になった中学3年生の学級会の実践についてのお話でした。

3年間、コロナ禍で話し合うことを制限されてきた子どもたちの様子と

信じて待つ担任の先生の姿が印象的であったとのことでした。 

それぞれの部会で、研究テーマについて日々思っていることを語り合いながら、

今年度の方向性について話し合いました。

 

 後半は、部会相互の情報共有を行いました。

他の部会での協議内容を聞き、自分の部会に持ち帰って共有しました。

 ~振り返り、感想~

 【授業づくり部会】

昨年、学び合いを取り入れることを前提にした授業づくりの工夫について、教師側の一方的な思いで考えてきました。今年度は、子どもが学び合いたいという授業づくりということで、子どもの視点での授業づくりを考えていくことになりました。どんなに教師が考えていても、子どもが欲しているときの学び合いにかなうものはないと思いました。今年度も学びの多い取組になりそうで楽しみです。

 【学びに向かう学級づくり部会】

 「安心感」の定義について議論を交わしました。部会ごとに安心感というキーワードが出ていましたが、それぞれの部会でとらえ方が違ってくる部分、重なってくる部分があり、面白く感じました。自己決定の場をどのように設けていくかという話に落ち着いたので、次回の9月までに実践を多く積み上げ、成功、失敗例から学んでいきたいと思います。

 【児童生徒指導部会】

児童生徒指導部会のことだけでなく、他の部会とも同じ視点があったことで、つながりを感じました。外部機関へのアプローチをどうしていくのかが今後の課題です。まずは次回までに各学校での情報を収集し、次によりよい話合いができるようにしていきたいです。

 【特別支援教育部会】

自分たちの部会の話を深めることはもちろんですが、いろいろな部会での話も聞くことができ、つながりを感じました。「子どもたち主体」ということを常に念頭に置いて、先生方と研究を進めていけたらと思います。1日の大半が授業なので、日常の学習環境や支援を大切にしながらも、やはり授業の中で特別な配慮が必要な子どもたちが授業の楽しさを感じたり、学力を高めたり、社会性を身につけたりできるようにしたいと思いました。