教育研究所ニュース

2020年10月の記事一覧

教育研究所研究所員第3回研修会を開催(今年度2回目)

 10月2日(金)教育研究所研修所員の第3回研修会が実施されました。
 前回の研修会での研究の方向性や計画の内容を受けて、各部会で研究がすすめられました。コロナ禍における各学校での工夫や取り組みの様子についても、情報交換や研究協議などを行うことができました。



【それぞれの部会の振り返りより】
〇 授業づくり部会
 2名の先生の実践をもとに、授業における「振り返り」について話し合いを行った。
・生徒に振り返りを記述させ、それをデータとして積み重ねていくことで、教師と生徒がともに理解度などを確認することができる。
・振り返りを次の授業に生かすことで、生徒の意欲の向上につなげることができるのではないだろうか。
 今後、「いい振り返りとは何か」「振り返りをどう生かすか」が重要となってくる。
 
〇 教材開発部会
 思考を深めるツールとして、動画の活用の提案があった。理科の実験の手順を動画で見せることで有効活用できた。
 中学校数学の等式の学習で、上皿天秤をつかって視覚で捉えさせる教具を持ってきていただいた。思考を深めるために具体物も有効活用できる。
 小学校1年の国語の学習で、聞き取りのメモをとる授業の展開を考えた。メモを取ることは情報整理に有用であり、どのようなメモの形式が効果的かを検討した。
 
〇 学びに向かう学級づくり
 「子ども同士をつなげる取り組み」について、実践したことを報告し合った。コロナ禍でも取り組める授業における実践、授業以外の場面での実践など、様々なアイディアあふれる実践例に触れることができた。小学校・中学校どちらでも取り組めるものには、どんなものがあるかについても話し合った。いろいろなアイディアを学級の実態に合わせて取り入れていけたらよいと思った。
 
〇 児童生徒指導部会
 各校の人間関係を育む工夫や学力向上のための実践を発表し合いながら、不登校生徒の現状を確認した。またコロナ禍における子どもの不安が不登校につながるのではという意見もあり、次回は事例を持ち寄って研究内容を固めていくことになった。研究を通して、不登校を防ぐ、解決する糸口を見つけられたらと思う。
 
〇 特別支援教育部会
 それぞれの先生方の実践報告を行った。児童生徒理解に始まり、教師間の連携の大切や、手立ての模索と改善、人間関係の構築など様々な視点で話し合いを行った。児童生徒に達成感を持たせたいという思いを強くした。

かかわりスキルアップセミナー(第4回)開催

 コロナ禍の影響により、第1~3回が中止となっていましたが、10月1日(木)に今年度初めてのかかわりスキルアップセミナーを開催することができました。
 今回は「こんな子いませんか?」~子どもについて語り合おう~をテーマとしてグループワークを行いました。参加した先生方が子どもたちとのかかわりの中で、日々の指導や支援における悩みを語り合うことができました。
 また、学校教育課の髙橋臨床心理士より、子どもたちとのかかわりにおける教員とスクールカウンセラーの違いを通して、子どもの居場所づくり大切さについてのお話を伺うことができました。



【振り返りより】
・他の学校のいろいろな先生とお話しできる時間がとても有意義でした。話し合う中で、支援員の時に気をつけていた「ほめて・認めて・はげます」ということが、教員となった今、改めて大切であるということに気づきました。子どもを本気でほめることができたら、子どもたちの居場所ができる。もっと上手に子どもたちと関われるのではないか。
 明日から、またがんばろうと思いました。

・初めて会う先生と話をしてみて、同じような悩みや苦労をしていることを共有し、「一人じゃないんだ」と思えました。髙橋臨床心理士のお話にも出てきた「誰のための公平性?」の問いに、はっとさせられました。目の前の子どもたち一人一人の居場所づくりを、明日からがんばろうと思いました。
 とても収穫の多い研修となりました。

・心に栄養をいただいた時間でした。日頃悩んでいた関わりも、それでいいと背中を押された気持ちで、とても嬉しくありがたかったです。子どもも自分も辛くならないいい塩梅を考えてやっていけたらと思います。