学校ニュース

2年社会 グローバル教育

10月14日(火)1校時、2年社会科の授業で「水俣から学ぶ 本当に豊かで幸せな生活とは?」についての授業を行いました。

今回の授業は、栃木市が実施している独自のプログラム「グローバル教育」をもとに行われました。「グローバル教育」とは、各教科で学んだ知識にSDGsの視点を取り入れ、正しい情報をもとに多角的・多面的な視点から物事を捉え、客観的に判断することができる思考力・判断力の育成を目指すものです。

先日は3年社会科の授業で「どうすれば児童労働をなくせるのだろう」というテーマについて、生徒たちがグループになり、課題の解決に向けて話し合いを行いました。今日は2年社会科で「水俣病から学ぶ 本当に豊かで幸せな生活とは」についての話し合い活動です。

下の写真は、生徒たちが事前に水俣病について「調べ学習」で調べたものの一部です。図などを使い、分かりやすくまとめてあり、これも参考にしながら話し合い活動を進めていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水俣病は、日本の高度経済成長期(1955~1973)に、企業がプラスチックを生産する過程で生じたメチル水銀が河川や海に流れ込み、その毒に汚染された魚を食べた人々に重篤な神経障害が出たことで知られる病です。今もなおその後遺症に苦しむ人々がおり、2009年の水俣病特別措置法の施行により、救済対象者への補償や救済対策が行われています。

生徒たちは、水俣病の原因や背景など、授業で学んだ事柄を確認した上で、政府・企業・国民それぞれの立場から、私たちが豊かで幸せな生活を送るために何をすればよいかについて考え、アイデアを出し合い、模造紙にまとめていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の話し合いの中で、水俣病が人々に与えた事実を踏まえ、様々な意見が共有されました。例えば、私たちの生活に必要なプラスチックの生産を一方的に禁止するのではなく、企業は生産過程でどんな影響が出るかを考え、その対策を準備する責任があることや、国が法律を作って規制する場合、どのような法律を作るべきかなどさまざまな意見があがり、そこから考えをさらに深めていきます。ここで生徒の考えをより深めるためのファシリテーターを務めるのが教員です。授業者の黒川先生が各班を回って、生徒に適切な言葉かけや問いかけをしながら、考えが深まるようなアプローチをしていきました。

20分ほどたち、各班の発表です。代表の生徒が班で出た意見を発表しました。各班の発表についても、先生が適切なアドバイスを加え、生徒に気づきを促していきました。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このような話し合い活動に「これ!」という答えはありません。ですが、学んだことをもとに、話し合いを行いながら多様な考えに触れ、自分の考えを深めたり再構築したりすることが大切です。これからも身の回りにある課題に目を向け、自分たちに何ができるか、何をすべきかを、自分事として捉え考えていきましょう。