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3学期、スタートしました!

  3学期始業式 学校長の話より
2021年、令和3年、新しい年になりました。学校は、いよいよ3学期、令和2年度のまとめの時となります。そして3学期は、よく0学期とも言われます。6年生は中学校に向けて…、5年生は最高学年に向けて…、どの学年も次の新しい学年に向けた準備が、もう始まっているということです。
さて、今日は3学期に一番使われるだろう「言葉」についてお話をします。3学期に一番使われるだろう言葉…、「ありがとう」という言葉です。
世界中に「ありがとう」という感謝の気持ちを表す言葉があります。英語の「ありがとう」は、「サンキュー(Thank you)」です。「あなたのことを思ってますよ」とか「あなたの親切を忘れませんよ」といった意味があります。
韓国語で「ありがとう」は、「カムサ・ハムニダ」と言います。「カムサ」は「感謝」、「ハムニダ」は「します」という意味です。
中国語の「ありがとう」は、「シエシエ」と言います。漢字で言うと、感謝の謝の字を二つ重ねて書き、この「謝」とい漢字には、「ありがとう」や「すみません」という二つの意味があるそうです。
それでは、日本語の「ありがとう」の由来はなんでしょうか。それは、次のような話です。
 ある日、お釈迦様がお弟子さんに尋ねました。
「そなたは人間に生まれたことをどう思っているか。…それでは、人間に生まれることはどれほど有難いか、たとえをもって教えよう。」
「果てしなく広がる大きな海。その底深くに、目の見えいない一匹の亀が棲んでいます。その亀は100年に一度だけ、海面に顔を出すのです。一方、一本の丸太が浮いています。その丸太の真ん中には拳くらいの大きさの穴が空いています。さてこの広い海で、この盲目の亀が、浮かび上がったとき、この浮いている丸太の穴に、ひょいと頭を入れることはあるだろうか?」
弟子は答えました。「さようなことはとても考えられません。無いと言ってもよい くらい難しいことです」
お釈迦様は弟子に向かって言いました。「ところが人間に生を受けることは、この亀が、丸太ん棒の穴に首を入れることが有るよりも、難しいことなんだ。有り難いことなのだよ」

例えば、地球上の昆虫は、1兆の1万倍にあたる百京いると言われます。あなたが人間に生まれたのは、一億分の一の確立ということです。他の動物たちをいれると、人間に生まれ、たった一人の自分として生きているということは、「本当に奇跡」なのです。
「有り難い」とは「有ることが難しい」ということで、めったにないことをいいます。人間に生まれることは、それほど喜ばねばならないことだと、お釈迦様は教えさとされているのです。これが「ありがとう」の語源だそうです。
「ありがとう」の反対の言葉は「あたりまえ」です。「あたりまえ」という心から「ありがとう」の感謝は生まれませんね。
この3学期、「ありがとう」の気持ちを表す機会がたくさんあります。給食への感謝、ボランティアさんへの感謝、6年生への感謝、卒業に向けた感謝、友達への感謝。どうぞ、心を込めた「ありがとう」の感謝の気持ちを相手の人に伝えましょう。
それでは、6年生は卒業まであと48日、1から5年生は新しい学年まであと51日です。学習や運動はもとより、友情を深めたり、感謝の気持ちをいっぱいにしたり…、令和2年度、みんなで最高のまとめをしていきましょう。